妊娠6力月の主婦です。米国では、3万人以上の妊婦さんが新型コロナウイルスワクチンをすでに接種したと聞きました。ワクチン接種による副反応について教えてください。

米疾病対策センター(CDC)によると、主な副反応は、局所の痛みが最も多く、2社のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンともに80%を超えています。次いで局所の腫れ、発赤、かゆみなどはいずれも10%以下です。一方、発熱などの全身反応の検証では、体のだるさ、頭痛、筋肉痛が2社のワクチンともに1回目で20〜30%、2回目で50〜60%、寒気、吐き気、発熱は1回目が10%以下ですが、2回目は30〜40%と高率です。局所の反応頻度、全身の副反応ともに妊婦と非妊婦で有意な違いはありません。一番気になる赤ちゃんへの影響はというと、流産が29件と最も多く報告された妊娠関連有害事象でしたが、その数は既知の自然発生率の範囲内でした。それ以外での前期破水、胎児水腫、早産、死産なども、自然発生率と差はありませんでした。今後、日本でも感染が拡大すれば、米国同様、妊娠中のワクチン接種が希望者には勧められる可能性があります。