ご挨拶


皆さま、こんにちは

いつもホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

年度初めのご挨拶をする季節となり、おかげさまで今期34回目を迎えることができました。これもひとえに、地域の皆さまのあたたかいご支援のたまものと、心より感謝申し上げます。

私はこれまで、半世紀にわたり産婦人科診療に専念してまいりました。その長い年月の中で、数えきれないほどの「新しい命の誕生」に立ち会わせていただいたことを、いつも誇りと感謝をもって振り返っております。

少子化と、生まれてくる命のこと

一方で、少子化の進行は高知県においても深刻な課題となっています。

高知県では2025年に生まれた赤ちゃんの数(出生数、日本人のみ)が、県の推計で過去最少となる3,072人となったことが明らかになりました。2024年の3,108人をさらに下回る数字です(高知県推計,高知新聞,2026)。

生まれてくる命の一つひとつが地域の宝であり、未来の希望です。その数が年々減っていくことを、産婦人科医として切実に受け止めています。

また、2,500g未満の低出生体重で生まれてくる赤ちゃんは、日本全国でおよそ10人に1人の割合に上ります。高知県の割合は10.2%と全国平均の9.6%を上回っており(人口動態調査,2023)、地域特有の課題として向き合わなければなりません。

主な原因は、妊婦の過度な体重制限(栄養不足)、喫煙、妊婦の高齢化、胎盤機能の低下などが挙げられています。日本では産科・新生児医療(NICU)の進歩により小さく生まれた赤ちゃんの生存率は高まりましたが、退院後に自宅での細やかなケアが必要となる例も増えており、社会全体での支援が求められています。

妊婦健診が、安全な出産への第一歩

こうした現状の中で私が最も大切だと感じているのは、妊娠中に定期的な妊婦健診を受け、適切な保健指導とつながることです。

母子ともに健康で安全な出産を迎え、子どもが健やかに育っていくために、妊娠期の健康管理はすべての出発点となります。

当院では、妊婦健診を通じて適切な分娩施設へのご紹介・予約を丁寧に行い、安全なお産に向けた地域連携をさらに強化してまいります。

新しい家族の誕生は、鯉のぼりを空高く泳がせ、ひな祭りの飾りつけに家族が集まるような、かけがえのない喜びとつながりを生み出します。その喜びの瞬間を、どうか安心して迎えていただけるよう、私は全力でサポートしてまいります。

当院の現在の体制について

現在、当院は外来診察体制のみとなっております。

妊婦健診をはじめ、月経困難症・月経不順、不妊治療、更年期障害、がん検診などの産婦人科一般診療のほか、小児科・内科診療も行っております(一部、日帰り手術あり)。

妊娠期から安心して相談できる「かかりつけ」として、地域の皆さまに寄り添いながら、適切な分娩施設への橋渡しを責任をもって担ってまいります。

結びに

母子の健康を守ることは、地域の未来を守ることだと信じています。産婦人科医療の未来を見据えながら、地域と一体となって歩み続けることが、私の使命です。

安心して妊娠・出産を迎えられる社会の実現に向け、今後も誠心誠意、努力してまいります。

どうか皆さまの変わらぬご支援と、素直なご助言を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

令和8年2月吉日

たにむら産婦人科

 院長 谷村 豊海